|
よく日本むかし話で 「おじいさん、もう食べるものがなんにもありませんねぇ」 「そうじゃな、ばあさま、山に行ってなにか探してこようかね」 ってな事になりがちです。 そうそう、ウチでもよく同じシチュエーションになるんですね。 でも、昔話とちょっと違うのは、本当はなんかしらあるの。 乾物はあるし、お米もあるし、冷蔵庫には卵くらいはある。 でも、なんかこう「フレッシュ」な、そんなものがない。 こういう時、ウチのじいさまは何にも取って来てくれないので、 私はなんかを探しに庭にでるのです。 ワラビ?つくし?わ、そんな季節限定グルメはありません。 キノコ、ハイ、生えてます。 多分あれはホースマッシュルームというのだとは思うのですけれど、 確信が持てないので食べていません。 キノコ毒ってこわいんだもん。 畑の作物を取る・・・拾い食いってタイトルでそんなコトしちゃ、 怒られますってば。 じゃ、どうするか。 いつでも、どこでも、国境を越え、赤道を越えてもある雑草と呼ばれている 野菜を探すのです。 チョットした木陰や作物の陰になった涼しげな所には、ハコベ 'chickweed'が、 日当たりの良い空き地にはナズナ(ぺんぺん草) 'shepherd's purse'、 ガンガンに日の当たるテラスの縁やジャリの敷かれたガレージの端っこにはスベリヒユ 'purslane' がビターっと頑張っている。 こんなものだったら2-3分でごっそり手に入れられるでしょう。 癖も無く食べやすく、間違いも無くてアタリもしない良い食材です。 ハコベやナズナは春の七草でもお馴染みですが、 1年に1度だけ七草粥にして食べるんではもったいない。 ハコベは炎症を抑え、腫れ痛みを和らげる薬効を持ち、虫刺されや 小さな切り傷、おでき、皮膚炎、歯槽膿漏などへの外用、 内服すれば、胃粘膜のただれや潰瘍、 腸炎などの消化器の炎症などを和らげると言われています。 この健胃、整腸作用が、おせち料理で弱った胃腸の回復を助けるために 使われたんですね。 カルシウム、プロテイン、鉄分、ビタミンに富み、いかにも身体に良さそう。 日陰に育つのでヨワヨワして見えますが、茎を長くしたものは 一本グイっと筋が通っていて、それがシワイです。 細かめに切るか、出きるだけ柔らかい若者を選ぶ事。 ナズナは何しろ鉄分豊富で、貧血気味の人や、産婦、経血の多い人が 積極的に摂取すると良いようです。 生理痛を和らげるなんて事も言われていて、静脈瘤や痔疾、消化器、呼吸器、 泌尿器の炎症、発熱にも良し。 ビタミンA、Cもたっぷり。 これは筋っぽくも無く美味しいし、青臭くも無いし。 さて、問題のスベリヒユ。 味は紫つる草の土臭さをもう少し薄めたような感じで、やはり同様に ニュルっとぬめりがあります。 このニュルが非常に大事でして、これどうも必須脂肪酸の内、DHAとかEPAとか 魚油の中にあるアレを含んでいるんだそうです。 植物なのにすごいですね。 って事は、コレステロール値を下げたりもする訳です。 ちょっと酸っぱいような味はビタミンCだし。 これを食べない手はありませんでしょう。 食べ方?どうでもいいんです。 この3種は灰汁も出ず、最も食べやすい雑草じゃないでしょうか。 サラダ、お浸し、ごま汚し、卵とじ、オムレツ。 煎り付けてフリカケにしても良いし。 スベリヒユなんてニュルですから、ニュル。 メカブとあわせてニュルニュル酢のものとか、なんでもありでしょう。 これ、ニュージーランドだと、サラダにするか、オムレツに入れるか、 チンキにするかなんですね。 チンキって、酢かアルコールに草を漬けて成分がでたら引き上げて、 1日数滴飲むっていうあれです。 う〜ん、効きそうだけど、味気なし。 日本料理の味付けはこんな雑草食にも大変効果的でございます。 ところで、拾い食いには、ちょっとしたルールがあるので紹介しておきます。
今日くらいは油気を抜いてもよかろうて・・・ とりあえず、めでたし、めでたし。 |