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南半球で見つけたアウトドア道具の掘り出し物第1弾は、
ま、それはさておき、このヤカン部分がサーメットのメイン、いわば本体だ。
ヤカン本体寸法は直径約15cm、高さは煙突部が約31.5cm、本体部だけなら約27cm(実測値)。
容量は2.2リットル(メーカー発表値)。
バックパッキングに持っていくにはちょっとデカ過ぎるが、オートキャンプやシーカヤッキングだったら何の問題もなく持っていける大きさだ。
下部の鈍いシルバー部分が付属の焚き火台。
ここで焚き火をするわけだが、実はこの右の画像、思いっきり火を焚いて使用中の図なんである。
え?炎が見えないじゃないかって?
も少し詳しく構造をご説明しよう。 部品はわずか3点。
では組みたててみよう。 まず(1)を地面に立てて、その中に(2)を入れる。 底はぴったり揃えて、(1)の上から(2)が飛び出すようにする。 そのままひっくり返して、底の接している部分を接合処理。 次にその上に(3)を被せる。 外径は(1)に、内径は(2)にピッタリのはず。 その状態でそれぞれ接している部分を接合処理。 仕上げに外側にハンドル、注ぎ口に徳利の口型の金具をくっつけて、これで出来あがり。 つまり筒の中にヤカンが『入っている』わけではなく、筒自体がドーナツ型の中空のヤカンというわけだ。 ちなみに日本製だったら絶対に溶接で接合してあるはずだが、こいつは折り曲げてあるだけ。 だから沸騰した湯が接合の甘い部分からプスプスと噴出したりしている(^_^; さすが乱暴なニュージーランド製(爆)
実は私はUNIFLAMEのネイチャー・ストーブという焚き火台の大の愛好者で、最初に発売されたレギュラーサイズも後発のLサイズも両方持っている。
これを使い始めてからはSVEA 123RもMSRウィスパーライトもほとんど使わなくなってしまっている。
もちろんニュージーランドにもLサイズの方を持ってきて愛用しているのだが、ネイチャー・ストーブの火力、燃焼力の強さの秘密は上に行くほどすぼまった形状によるもの。
熱せられた上昇気流は段々狭くなる部分を通過することによって加速し、それが下からの新鮮な空気の強制供給を促す。
その結果素晴らしい燃焼力が得られるという仕組みだ。
ネイチャー・ストーブが発売された時はそのクレバーな発想にいたく感動したものだったが、なんのことはない、南半球では何十年も前からポピュラーなアイディアであったのだ。
まぁ、さすがに数十年遅れて出ただけあって、飛躍的に進歩しているので、サーメットの威力を思い知ったあともネイチャー・ストーブへの思いが冷めたというわけではない。
サーメットがいわばネイチャー・ストーブの元祖的な構造を持ったヤカンだってことはわかったが、でもそれだけだったらただ湯が早く沸く焚き火台付きの馬鹿デカイヤカンっていうだけの話。
そんなに意気込んで紹介するほどのことはない。
サーメットの威力はまだまだこんなもんじゃないのだ。
ついでにもう1つ気になる点を挙げておけば、焚き火台はただの筒で、ネイチャー・ストーブのような底がついていない。 だから、ネイチャー・ストーブを始めとする日本のアウトドア・ショップで売られている各種焚き火台のように、『直火禁止キャンプ場でも使用OKのロー・インパクト焚き火』というわけにはいかない。 ちょっと見づらいが2枚目の夜間撮影の画像では石の上に置いて使用している。 これは、そういう理由なのだ。
さらに希望をいえば、この焚き火台は出来れば末広がりになっていてくれるともう少し安定性も火力もアップするだろう。
ヤカンの頭にコッフェルを乗せた3枚目の画像をご覧になれば、やらたと背が高くなって不安定そうなのは一目瞭然。
実際にこの日は相当な強風が吹いており、正直いっていささか不安だった。
焚き火台が末広がりになってくれれば、かなり安心感が出てくるはずだ。
というわけで、色々アイディアが沸いてきているので、焚き火台と五徳に関しては金属加工してくれるお店を探して改造依頼してみようかと企んでいるところだ。
頭の中にはもう設計図はあるのだ。
思い通りのものが出来れば、おそらく現在の不満事項はとりあえず解決するはず。
見つからなかったら自分で挑戦するかな?(^_^;
上手くいったらまた追加報告しようと思うので気長にお待ち頂きたい。
え?何が何だかわからない? やり方は至極簡単。 釣ってきた魚をさばいて塩して干すのは普通のスモークの手順と同じ。 焚き火の方は炎がちょろちょろの消えかけ燻り状態にして煙がバンバン出るようにする。 ニュージーランドの場合、ティートゥリーの一種のマヌーカ、カヌーカなどの木がそこら中にあるので、こいつで燻すと物凄くいい香りのスモークが出来る。 で、五徳の上に棒を渡し、その上に魚を乗せて煙が漏れないようにアルミ・フォイルでフタをするだけ。 炎の方はあまり心配しなくても、上部をアルミ・フォイルで覆ってしまえば自慢の上昇気流加速装置を封じられる形になるので、自然に燻る状態になるようだ。 意図したわけじゃないけど、よく出来た仕組みだ! この状態だと熱燻ではなく温燻になるので、時間は少々長くかかる。 この時は多分1時間近く燻したのではなかったかな? ま、時々薪を追加するだけで基本的には放っておけばいいだけだからなんてことはない。 そうそう、様子を見るためにアルミ・フォイルを取った瞬間に上昇気流加速装置が『作動』して炎が上がったりするので、これには要注意。 さて、肝心のスモーク・フィッシュの出来の方だが、あんまり上手く出来ちゃったもんだから思わず写真を撮るのも忘れてあっという間にたいらげてしまった。 いやぁ、美味かった!(^^) だから、残念ながら出来あがりはご紹介出来ない。 申しわけない・・・(^_^; スモークっていうと、なんだか大袈裟なモノを想像されるのではないだろうか? 私だって同じ。 まさかこんなにお手軽なやり方があるとは想像もしなかった。 なんせサーメットがあれば、あとは薪と魚と塩とアルミ・フォイルだけでOK。 汚れ物も出ないしテクニックも不要。 簡単極まりない。 いや、『あっけない』といった方が適切かもしれない。 なんせ燻煙用チップさえ要らないのだ。 こんなクッカー、他にない。 まさに理想のキャンプ道具なり(^^)
写真はないのだが、もう1つ物凄く有効な使い方を発見した。
スタッフバッグその2 靴のページの最後で、焼け石を使って濡れた靴を乾かす方法をご紹介した。
あの時点では実際に自分で試した事がなかったので伝聞のままあれを書いたのだが、今回私も妻Ryokoもそれぞれ靴の中をビショビショに濡らしてしまうことがあり、実際に焼け石で靴を乾かす機会に恵まれた(?)のだ。
その際取った方法は、スタッフバッグその2に追記として記したので、そちらをご参照頂きたいのだが、とにかくサーメットの回りに放置しておいた石だけで十分に靴は乾いてしまったのだ。
ますますもって、コイツは手放せなくなってしまった。
ちなみにこのアルコール燃料皿を使用すれば、焚き火台の上に直接五徳を乗せた場合も、何の問題もなく安定する。 つまり、5枚目の画像でご紹介している方法は、本来はやっちゃいけない間違った使用方法なのである。 あれは本来、アルコール燃料皿使用時に限って使えるポジションなのだ。 (だからこそ、アルコール燃料皿無しでも安定するように改造しようと企てているわけなんだが。)
そうそう、今回は試していないが、燻製を作る時にもっと凝りたいならば、下部に熾きを作り、このアルコール燃料皿に燻煙用チップを乗せて燻すとより完璧かもしれない。
あくまでも今思いついただけのアイディア、いわば『机上の空論』に過ぎないのだけど。
案外薪を燻らせるのと結果に大差はないかもしれない。
実はこのサーメット、2000年5月18〜28日のダーヴィル島一周シーカヤック・ツアーのために購入したばかりのシロモノ。
ニュージーランドに来てほどなくこのサーメットの存在を知り、非常に気にはなっていたのだが、なかなか購入するチャンスがなかった。
ところが今回ツアーの準備のためにアウトドア屋に立ち寄ったところ、何年売れなかったのかわからない、かなりくたびれた箱に入ったサーメットを1つ発見。
シーカヤック・ツアーの準備をしている時に忽然と目の前に現れたわけで、どうもこいつに『呼ばれている』ような気がしてならず、すかさず購入してしまったというわけだ。
定価は不明だが、我々はNZ$91で購入した。
今現在のレートだと約\5,000弱っていうところか。
だからこのページは、いわば初使用のインプレッション・レポートだ。
10日間たっぷり使い倒してみて、想像以上の威力に心底惚れ込んでしまったというわけだ。
雑誌風に言うなら、 ちなみに買っていきなり本番使用になるため、今回のダーヴィル島一周ツアーには念のためMSRウィスパーライトも持って行った。 しかし、結局11日間のうちMSRを併用したのは4回程度だった。 やろうと思えば、ガソリン・ストーブなしでコレ1つですませる事も十分に可能であったことも付け加えておこう。 次回はひょっとするとMSRは置いて行くかもしれない。 バックアップ用のストーブとしてはエスビットを持てば十分のような気がしている。 そうそう、1つだけ非常に残念な欠点があるのを忘れていた。 我が家ではアウトドア道具は日常でもバンバン使用している。 コッフェルやシェラカップの類は全て台所に置いてあって毎日の料理に欠かさず使われているし、何年も前から我が家の座椅子はサーマレストだ。 ダウン・シュラフは大き目の袋にいれてクッションにして居間のソファーの上に転がしてある。 そういう我々にとっては、サーメットが台所のガステーブルではほとんど使い物にならないのが残念でならないのだ。 ガステーブルの上に乗せると、なぜか熱は上に逃げるばかりでちっとも湯が沸かないのだ。 やっぱりこれは焚き火じゃないと威力を発揮出来ないシロモノのようだ。 まぁそもそも我が家は湯は電気湯沸しポットを使用しているので、そもそもヤカンの必要性がないんだから仕方がない。 この『台所で使えない』ってのが我々にとっての欠点だ。
これだけ素晴らしいサーメットなのだが、実をいえば非常に残念な事なのだが、現在ではニュージーランドでもほとんど使用されていない。
今現在どれほどのペースで生産されているのかもよくわからない。
まさか生産中止になってるなんてことはないと思うのだが、近い将来消えてしまうシロモノであることは間違いないだろうと思われる。
冒頭に
ま、キウィにとってのオールド・ファッション・時代遅れも、我々『外国人』には関係ない。
なんせ私はニュージーランドで日本手拭と地下足袋と下駄でカヤッキングしている男である。
そういう意味でも愛用品の中にサーメットが加わるのは非常にナチュラルな話なのである。
いいものはいいのである。
というわけで、『究極兵器』を手に入れて、いたってご機嫌なのである(^^)
生産中止になる前にいくつか買い込んでおかなきゃ!
≪問合せ先≫
● 追記 (2000年6月4日)
公開後早速読者の方から掲示板に情報が寄せられた。
そのうち過去ログの山に埋まってしまうと思われるので、こちらに転載させていただこうと思う。
ところで、サーメットですが似たようなものは日本でも手に入ります!
youさん、どうもありがとうございます。
● 追記その2 (2000年6月24日)
Outdoor Basic Technicの内田一成さんから、情報が寄せられたのでもう1つ追記。 ちなみに現在サモワールというとロシア式紅茶に使われる電気式ポットとしての知名度が高いようだが、これはいわば『現代版』なのだろう。 一方オリジナルにあたる『焚き火用ヤカン』のサモワールの方だが、これは中東エリアの遊牧民によって細々と使われているに過ぎないようだ。 ニュージーランドのサーメット同様、この先消える運命にあるのかも知れない。 残念な事だ。
(special thanx to 内田一成さん)
● 追記その3 (2001年 1月10日)
詳しいレポートは後日お届けするつもりだが、2000年の年末と2001年の年頭、立て続けに2度のシーカヤッキングに出かけた。
年末が4泊5日、年頭のほうが3泊4日だったが、もちろんどちらの旅にもサーメットは持参した。
本文中に書いた改造は実際には施していなかったのだが、その代わり今回は、やはり本文中に書いたUNIFLAMEのネイチャー・ストーブLを持って行き、この2つを組み合わせて使用してみた。
ただし今回は燻製は試していない。 おそらく上部をアルミ箔で覆ってもネイチャー・ストーブの火力はさほど落ちないだろうから、燻製の場合はサーメット付属焚き火台の方が都合が良いのかもしれない。 これは後日燻製を試してみて改めてレポートしよう。 |
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