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その3 アラファト







当ページのアイテムは、下記のオンラインショップで取り扱っています。
オンラインバッタ屋『龍の巣』





 今回ご紹介するアイテムは、実はこの『掘り出し物』のページ第1弾として取り上げるつもりのものだった。 ところが先日のダーヴィル島一周シーカヤック・ツアーの時に使ったサーメットに感激して順番が狂ってしまった。

 というわけで、ちょっとご紹介が遅れてしまったが、満を持してお届けしよう。 大袈裟ではなく、私にとっては、
「これなくしてはもうフィールドには出られない。特にカヤッキング時には絶対必携!」
という必須アイテム、欠かすことの出来ない仕事の相棒、アラファト(ARAPHAT)である。



アラファト(表面)  アラファトなんて名前を聞いて何かと思われた方がいらっしゃるかもしれない。 帽子である。
「え?これが帽子?確かにツバがあるけど・・・。」
そう、帽子なんである。 しかもただの帽子ではない。 自他ともに認める帽子オタクの私が、世界最強のアウトドア・キャップと勝手に認定してしまった帽子である。
 ただし、実をいえばこのアラファト、残念なことにニュージーランド生まれではない。 西に浮かぶ属国(嘘)、オーストラリアのアウトドアズマンが開発したものだそうで、先日私がガイドしたオーストラリア人のお客様によると、クイーンズランドではホントに物凄くポピュラーなんだそうである。

 ま、この帽子がどこ生まれかはこの際どうでもいい。 とにかくこの帽子はスゴイのである。 何がスゴイかはこれからじっくりお目にかけよう。

アラファト(裏面)  さて、こちらが裏側。 この奇妙な形、アウトドアズマン諸兄はすぐにピンと来ると思うのだが、要は強い日差しから首筋を守る日除けのためものである。 もうクドイほどあちこちで書きまくってきているので耳ならぬ目にタコが出来てしまわれたかもしれないが、ニュージーランドはとにかく紫外線が強い。 紫外線だけを比べれば真冬のネルソンの日差しは真夏の日本の日差しに匹敵する。 いや、もっと強いかもしれない。 海に出れば水面からの照り返しもあるのでなおさら。 紫外線対策はホントにシビアな問題なのである。 だから帽子オタクの私も、この手の首筋を保護する日除け布つきの帽子を片っ端から物色しまくり、実際にいくつか入手した。 例えば『世界一美しい散歩道』ミルフォード・トラックにかぶっていったものはこちら。 しかし満足のいくものはなかなかなかった。
 でも、あるとこにはあるんだなぁ。 ついに出会った決定版が、このアラファトだったわけだ。

「なんだ、それだったらよくあるじゃん!例えばモンベルだってグアテマラキャップとかステンレスメッシュキャップ&ホップハットとか、日除け布つきの帽子も色々出してるよ!」
確かに。 ただ、残念ながらコイツに敵う帽子には、今のところお目にかかっていない。 比較するまでもなく、カタログを見ただけでもアラファトの優位は揺るがないのだ。

アラファト基本形(前面)  さて、毎度お馴染み小汚いモデル君の登場、なんだか今回はノリノリだ(^_^;
 これが基本形。 アラファトというネーミングも一目で納得。 ちなみに私はよくお客さんから
「『アラビアのロレンス』みたいですね」
と言われてしまう。 どうせロレンス本人じゃなくて、その他大勢の方に似てるんだろ、フン!

 1枚目の画像をもう1度見ていただくと、ツバの両端から2本の黒い紐が出ているのがお分かりになると思う。 これ、ただの紐ではなくてゴムなのだが、この2本のゴムの端っこはそれぞれベルクロになっていて、これを頭に回して後で止めるだけ、という極めて簡単なシステムである。 1回止めておけば後はゴムの輪っかをかぶったり脱いだりするだけだから着脱は簡単。 きつくしたり緩めたりするのもかぶったままで簡単に出来る。 もちろん頭の形、大きさを問わないフリーサイズだ。 パンフレットによると2、3歳児からかぶれる事になっている。

 この布キレの素材はライクラ。 これはご存知の通り、薄手で伸縮性も速乾性も極めて高い素材だ。 風通しがいいので涼しく蒸れない上に、紫外線遮断効果も極めて高いという(SPF40+以上)。 思った以上に耐久性も高い。 紫外線の激烈な海で毎日毎日酷使しているのに全然びくともしないし、色褪せもほとんどないようだ。 これはホントに素晴らしい。 プロにとって1番ありがたい性能ってのは、何といっても耐久性なのだ。

 もう1つ特筆しておくべき点は、このツバだ。 初めて見た時は、
「この短くて平らなツバが、果たしてちゃんと役に立つのだろうか?」
と思った。 普通の帽子並みに曲げてみようかとも思ったのだが、まぁモノは試しだってんでそのまましばらく使ってみた。 そうしたら、これがエラク具合がいいのだ。 カッティングの具合だろうが、平らなツバでもおでこへのフィットはまったく問題ないし、長さも必要にして十分。 そして何よりもこの短さ、平らさ加減のお蔭で、メチャクチャ風に強いのだ。 シーカヤッキングやってると、風で帽子を飛ばされるのはしょっちゅうだ。 会社支給のロゴ入り帽子なんか何度飛ばされたことか! だが、このツバは風をはらみにくいのだ。 後述のように、さらに風に強いポジションをとれることもあって、アラファトが飛ばされた経験は皆無である。 だから会社の帽子はもっぱら町に営業しに行く時専用になってしまった(笑)。
 このツバのエライところは形状だけではない。 キチンと定石通り、裏側に光の反射を抑えるための黒い布を貼ってあるのだ(2枚目の裏側の画像参照)。 これだけのことで眩しさが全然違うのはよく知られていることだが、これ1つとってもコイツがホンモノのフィールド仕様だっていうことがよぉ〜く分かるのである。
 心材もタウン用の帽子にありがちなダンボールではなく、プラスティック製なので乾きも早い。 うん、ホントに心憎いほどポイントを押さえてある。 タダモノではない。

 アウトドア用の帽子といえば、数年前にKAVUが大ブレイクして各社が一斉に追随、それ以来あのタイプがすっかり主流タイプになっている。 もうご説明するまでもないと思うが、このアラファトもKAVUの美味しいアイディアは全て備えている。 しかもかなり独創的に味付けしてあるので、単なるコピー商品どころかKAVUとは比較にならない実力を備えてしまっているんだから恐れ入る。

 さて、ここまで見ただけでも世間によくある日除け布つきの帽子との実力差はお分かりいただけたと思うのだが、実はアラファトが本領発揮するのはここからの七変化なのだ。

アラファト七変化(その1)  アラファトの多彩なかぶり方の秘密は、布地のあちこちに配されたベルクロにある。 これはこめかみ部分のループをゴム紐の中ほどのベルクロで固定して、左右の視界を広げたパターン。 上の基本形と比較していただくと違いが分かると思う。 私はたいていこうやって使っている。 そして太陽が真横からさすようになったら上の基本形にする。 妻Ryokoは日焼けを防ぐために基本形で使うことが多いようだ。

アラファト七変化(その2)  流し目はやめなさい!>小汚いモデル君
 これは強風時に帽子を飛ばされないためによく使うパターン。 パドリングが困難なほどの強風下でもこのパターンなら平気だし、してロールで起き上がって来ても、このパターンならなくす心配はない(何度も経験済み・・・(^_^; )
 このまま脱いで後にぶら下げておくという、あご紐代わりの使い方事も出来るし、寒い時にもこうすると物凄く暖かい。 先ほど涼しい帽子だと書いたが、こうして保温性をアップすることも出来るので、前章でご紹介したジップ・ザップのように極めて汎用性が高いのだ。
 蛇足だがこの小汚いモデル君が着ているのは1999年モデルのジップ・ザップだ。 ホントにいつもこればっかり着てるな、この小汚いモデル君は(^_^;

アラファト七変化(その3)  目を剥くなぁ!>小汚いモデル野郎
 さらに寒くなったらこう。 厳冬期とか雪山以外だったらこれで十分。 ここでは鼻を出しているが、鼻まで覆ってしまう事ももちろん出来る。
 ちなみに現地オーストラリアではこれは砂塵避け用のパターンとして重宝するらしい。 ニュージーランドには砂漠はないので、砂塵避けの威力の程は試したことはないのだが・・・。

アラファト基本形(背面)  こちらは基本形を後から見たところだ。 後姿を見るとますますネーミングの絶妙さを実感する。 ちなみにこのARAPHATというネーミングはターバンからヒントを得て中東っぽい名前をつけたというのもあるのだろうが、a wrap hat(包む帽子)というダジャレでもあるのだそうだ。 なるほど・・・。
 ちなみに日除け布の下の方にくっついてる黒い四角いレーベル部分、実はポケットになってる。 一応ベルクロで口も締まるようになっており、小銭程度ならいくらでも入る。 ニュージーランドの輸入元、マリリンおばさんは日焼け止めリップクリームを入れる事を推奨しているが、私はこのポケットは使ったことがない(笑)。

 レーベルの右下に見える小さな黒い長方形部分はベルクロ。 上の砂塵避けパターンはこの部分のベルクロを利用している。

アラファト七変化(その4)  これは両端をくっつけてコンパクトにまとめたパターン。 私が普段1番良く使うパターンがこれ。

アラファト七変化(その5)  日除け布が不要な時は、巻き上げてしまえば普通の帽子のようにも使える。 まさに七変化。
 ま、実際にこうやって使ったことは1度もないが・・・。

アラファト・コレクション(笑)  ちなみに私は2つ(両端)、Ryokoが1つ(真ん中)持っているので我が家には合計3つ転がっている。 さらにもう2つ買ってそれぞれの母親にプレゼントしたので、都合5つも買ったことになる(^_^;
 我々は2人ともグリーン系の色が大好きなのでここにはグリーン系ばかりしかないが、実際には赤、青、白、ストライプなどがあり、組み合わせで20種ほどのチョイスがある。 ツバの表面もここでご紹介した普通の生地の他、コーデュロイ、スウェードなどが用意されている。 (ちょっと見にくいが、右二つがコーデュロイのツバだ。)
 もちろん先日のダーヴィル島一周シーカヤッキングの時にも2人ともかぶって行ったので、実際の使用場面をもっとご覧になりたい方には『Aotearoa Mail』をご覧頂こう。

 このアラファト、このエリアのアウトドアズマンにはもちろん超大人気。 我が職場エイベル・タズマン国立公園でも、シーカヤック・ガイド、ウォーター・タクシー・ドライバーなどのプロが使っているのをよく目にする。
 日本だと格好悪いとかいって、やっぱり人気は出ないのかな? 先日私がガイドした日本人女性のお客様が、
「実はぁ友人からぁオーストラリア土産にぃその帽子をもらったんですけどぉ、カッコ悪くてぇ日本ではかぶれないからぁ1回も使ったことなかったしぃ、ニュージーランドにも持って来てないんですぅ。 Ryuさんがかぶってるのを見てぇ、今激しく後悔してますぅ。実家に連絡して送ってもらおうかなぁ・・・。」
とおっしゃっていた。 そうなのだ、実際にフィールドで使ってみると、もう手放せないのだ。 私が使っているのを見て欲しがった日本人のお客様が何人いらっしゃったことか! 目の効くアウトドアズマン諸兄にはこいつの実力の程、即座にご理解頂けたのではないかと思う。

 さて、肝心の入手方法だ。 実はこれをニュージーランドに輸入販売しているのは、ここネルソン在住の普通の主婦、マリリン。 だからおそらくこれはニュージーランド国内といえども、ネルソン地域以外ではなかなか手に入らないはず。
 というわけで、アウトドアズマン向けのネルソン土産はこれで決まりだ! ネルソン名物のサタデイ・フリー・マーケットにマリリンの屋台が出るのでネルソンにお越しの際は必ず土曜日を日程に入れておこう。 さもなければ、下記のマリリンに直接連絡してみるべし。 あなたがネルソンにいるなら平日でもマリリンから直接買えるはずだし、ネルソン以外でもニュージーランド国内だったらなんとかなるかもしれない。

 ちなみにこのマリリン、恐ろしい事に今まで我々2人が購入した5つのアラファトの全ての色柄を完璧に覚えている。 それどころか、エイベル・タズマン国立公園で働くプロのうちで誰がどういう色柄のアラファトを愛用しているのかもキチンと把握している。 いったいどういう脳味噌をしているんだろう???


  ≪問合せ先≫
   Marylyn Tait
    28 Stafford Avenue, Nelson, NEW ZEALAND

    Ph : +64-3-547 5945
     下記「追記その3」参照




● 追記その1 (2000年12月 9日)

 このページをご覧になった読者の方から、
「ニュージーランドに行ったら是非ともネルソンに立ち寄ってアラファト買います!」
「Ryuさん、代金、手数料はもちろんお支払いいたしますので、送っていただけませんか?」
などと大変な反響を頂いているこのアラファトですが、大変悲しいお知らせがあります。ニュージーランドの輸入元マリリンおばさんによると、なんとこんなスグレモノアイテムが生産中止だというのだ。 マリリンおばさんの手元にももう残っていないとのこと。。 というわけで、これは幻のアイテムとなってしまったようだ・・・(T-T)
 う〜ん、パテント買いとって生産販売しようかなぁ・・・(ちょっとマジ)



● 追記その2 (2001年 1月10日)

 訂正。 失礼致しました。アラファト自体は生産中止ではないとのこと。 オーストラリアではちゃんと生産も販売もさかんに行われている模様。 ただ、Nelsonのマリリンおばさんはもう輸入しないとのこと。

(下記「追記その3」の通り、私自身が取り扱いを始めたため、この項目の後半を削除)



● 追記その3 (2004年 2月18日)

 ご報告が大変遅くなって申し訳ございません。 上記のマリリンおばさんがあまり使い物にならない類似品「アダプタ・キャップ」に鞍替えしてしまって、フリルネック U.T.E.(世情を考慮してか、アラファトがこういう名前に改められました)が手に入らないのに業を煮やし、昨年2003年より私自身が輸入販売を開始しております。 2003年には、日本で200個を完売いたしました。 御礼申し上げます。
 現在も随時オーストラリアから入荷を続けており、製造元には日本のシーカヤッカーからの感想をフィードバックして次回の改良にいかしてもらうなど、非常に良好な関係を築いています。 その結果、ライクラ素材は以前のものよりはるかに厚手になって耐久性、耐紫外線性能がアップ(SPF 50+)。 弱点だったゴムの弱さも完全に克服されました。
 さらに先日入荷したばかりの最新版には、マイクロテックというメッシュ状の速乾性新素材のヴァージョンも登場し、鼻元に新たにベルクロが追加されてさらに顔を覆いやすくなるなど、ますます進化を続けています。 カラーヴァリエーションも、このページをアップした頃とは比較にならないほどで、いまやその数は100種類を軽く超えているはずです。

 もちろん、日本からのご注文にもお応えいたします。 価格は、送料込みで一個\4,800円。 お気軽にお問い合わせ下さい。 (NZにいらっしゃった方には、さらにお安くお分けいたしております。)



● 追記その4 (2004年 4月 1日)

 このページがきっかけとなり、ついにオンラインショップまで開設してしまいました!

『龍の巣』

 もちろん、アラファトことフリルネック U.T.E.も販売していますよ。ぜひともお立ち寄り下さい。






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